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よくある会議の風景

どの会社でも、会議は意思決定やコミュニケーションのツールとして重要視されています。しかしその中で、生産性が非常に高く、参加メンバーが満足感をもって終えている会議は、果たしてどの位あるのでしょうか。
大概は、発言者がいつも同じで、一言も発言しない参加メンバーがいたり、長時間に及んでも結局何も決まらなかったり、会議に対して多くの課題を抱えながら運営しているのが実情ではないでしょうか。
ここでは、会議を失敗させている要因についてみていきたいと思います。

要因1:「集団浅慮」
集団浅慮とは、アメリカの心理学者が提唱した概念で、グループシンクともいわれます。これは、異論を述べないように圧力を掛けたり、率直な意見を差し控えたりして、多面的なものの見方ができなくなり、集団として愚かしいほどの不適切な判断をしてしまう現象を指します。この現象が起こる原因として、話し合いによる問題解決や意思決定場面で、集団の一体感や心地よい雰囲気の維持にエネルギーを注ぎ過ぎることが挙げられます。
素晴らしい会議メンバーなのに、出した結論の質の低さにギャップ(どうして?)を感じてしまう場合は、集団浅慮が要因といえるでしょう。

要因2:「誰かが言うだろう。どうせ言っても変わらないだろう」
これは、会議に対する無関心な態度のひとつです。自分の意見で皆を説得しようとする気持ちが低く、結果的に自分は何も発言をしません。そのため、いつもの発言者の独演会で会議が終わってしまう、というパターンに陥ります。問題点をわかっている社員がいるのに、結局だれもその指摘をせず、不良品が市場に流出してしまう等の事故にも繋がってしまいます。

最大の要因は、「対人不安があること」
対人不安があると、質の良い意見は出づらくなるでしょう。加えて、日本人の特質ともいえる横並び社会や、他人の意見への同調・協調を求められる環境においては、「人と違った意見を発言する」「反対意見を言う」のは悪いことになってしまうことも多いでしょう。
「自分の意見に対する、他人からの反対が怖い」「こんな意見を発言したら、周りから白い目で見られるのではないか」という不安が常につきまとっている状況です。

つづく。

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